三宅島巨樹写真集「邂逅の譜」

写真で紡ぐ 火山島三宅島の巨樹たち 邂逅の譜(かいこうのうた)

発行:三宅島巨樹の会「やどり木」 2024年3月3日

写真:浅沼文明 文:佐久間文夫


日本一の巨樹の島として知られる三宅島。 調査記録された数は3269本でダントツ日本一。 その内幹周り2m以上のオオシマザクラが152本。 この写真集、なんという完成度でしょうか。 タイトルからして威厳が感じられますが、超美麗な写真(近年ありがちな極端な画像編集をしていない自然体かつ非常に美しい構図と描写)、詳細なデータ、活動の記録。三宅島ならではの巨樹風景が満載。見たこともないオオシマザクラの老木多数掲載。 山中や個人宅の巨樹は案内ができないとして別枠で掲載。しかもそのコーナー名が「邂逅の巨樹」という確信的な構造。

 

「この写真集は、火山島三宅島の巨樹のガイドブックではありません。今を伝える生きざま案内、邂逅の記録です」佐久間文夫 


ガイドブックではないという点、とても共感します。ガイドブックに載せられないところに巨樹は存在しており、それを記録発表する意義は確かにあるのです。 巨樹の命名には皆様の明るさが出ていると感じました。三宅島巨樹の会やどり木の皆さまに敬意を表します。

掲載されている巨樹の中では、やはり「オオシマザクラ」が気になりました。茨城県日立市の日立鉱山跡地の山々には、約100年前に煙害対策で植樹された260万本のオオシマザクラが野生化して現在も残っています。ゆえに、オオシマザクラの原産地のひとつでもある三宅島に、このような神がかりの巨樹が多数現存していることは、なにか言葉にできない感動があるのです。オオシマザクラの巨樹でいうと、「大島の桜株」が有名で、むしろ世間にはそれしか知られていないともいえます。そのような中での今回の写真集は、三宅島にオオシマザクラあり!という実録としても、全国の桜愛好家、一本桜マニアにとって大変興味深いものであります。(坂野)


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